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恋愛がうまくいかないのは「アスペルガー」だからかもしれない

アスペルガーの恋愛事情①

恋愛の悩みの本質はアスペルガー的要素にあるかも

 もちろん、アスペルガーであれば普段の人間関係にも支障は出るのですが、仕事や趣味で人と交流する場合は目的や共通の話題があるものです。しかし、恋愛において人と会うときは、そういう「お約束」がありません。

 目的もなく共通の話題もないのに、数時間も他人とおしゃべりや食事で時間をつぶすというのは、アスペルガー人にとって大変な苦行です。アスペルガーの中には、人と会っても全く会話ができない人もいれば、人と会うことじたいを怖がってしまう人もいます。なんとかお付き合いするところまで進んだとしても、長続きしなかったり、ケンカが絶えなかったりしてしまいます。

 とはいえ、世の中の恋愛に悩む人たちを見ていると、アスペルガーの人と定型発達の人(発達障害ではない人)と、悩んでいることの本質は、あまり変わらないように感じます。「恋愛で傷つくのが怖い」「好きな人の前では緊張してしまう」「相手が何を考えているのかわからない」……誰でもこんな悩みを持ったことは一度や二度ではありませんよね。

 詳しくはのちほど解説していきますが、アスペルガーの特徴は、多かれ少なか誰だって持っているものです。その度合いが極端だったり、頻度が高かったりするのがアスペルガー。後の記事で紹介しますが、『あなたにも当てはまる?アスペルガーのうまくいかない恋愛4パターン』でも「私にも思い当たる節がある」「知り合いにああいう人がいる」と思った人は多いでしょう。

 逆に言うと、ああいった恋愛の悩みをずっと抱え続けている人は、アスペルガー的な要素が強いということです。
 そう、あなたやあなたの友達がいつも恋愛で苦しんでいるのは、アスペルガーが原因かもしれないのです。

〈『隠れアスペルガーでもできる幸せな恋愛』より構成〉

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吉濱ツトム

よしはま つとむ

発達障害カウンセラー

発達障害カウンセラー。幼い頃より自閉症、アスベルガーとして悩み、長期間にわたる「ひきこもり」を経験。悲惨な青春時代を歩むが、自ら発達障害の知識の習得に取り組み、あらゆる改善法を研究し、実践した結果、数年で典型的な症状が半減。26 歳で社会復帰。以後、自らの体験をもとに知識と方法を体系化し、カウンセラーとなる。同じ症状に悩み人たちが口コミで相談に訪れるようになり、相談者数は 2000 人を超える。現在、個人セッションのほか、教育、医療、企業、NPO、公的機関からの相談を受けている。著書に『アスベルガーとして楽しく生きる』(星雲舎)、『隠れアスベルガーという才能』(KK ベストセラーズ)、『発達障害に人のための上手に「人付き合い」ができるようになる本』(実務教育出版)がある。

 

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  • 吉濱ツトム
  • 2017.06.24